西野流呼吸法は、瞑想とは少し違いますが、仙道・気功の奥義を惜しみなく公開しています。中国秘伝といえるような奥義だと思います。
＊充足法(１～２分)
1. 丹田（下腹部）と両手の３ヶ所にエネルギーを集める（三元充足）。2. ３ヶ所に集めたエネルギーを広げていく。息はゆったりと自然呼吸で吐く。イメージに従って、手も実際に広げていく動作をする。3. 全身に広がったエネルギーを更に身体の外側にも広げていく（部屋いっぱいに広がるようなイメージ）。4. 周囲と自己とが渾然一体になるイメージ（カオス状態）。5. 元の三元（丹田と両手）に意識を戻していく。6. 更に充足した（エネルギーが集まって生き生きとした）三元を確認する。
＊天遊（１.５～２分程度）1. 三元のエネルギーを、ゆったりと足の中を通して下ろしていく。息は細く長く吐き、苦しくなったら息継ぎをして構わない（但し、必ず鼻で吸う）。2. それに従って、上体もゆっくりと（頭の重みだけで）下ろしていく。3. 意識を足芯（足の裏）まで下ろす（本には「更に地中深くイメージで下ろしていく」と書いてあるが、西野塾でそこまで言われた記憶はほとんど無く、「足芯まで吐き切る」と指導されている）。4. 足芯を捉えたら、足芯からエネルギーを吸い上げていく。息は鼻から細く長く吸うが、苦しくなったら何度でも息継ぎをして構わない（無論、回数は少ないほうが良い）。5. 膝 ⇒ 太もも ⇒ 丹田の順に丁寧に吸い上げる。6. 丹田に入れたら、肛門を軽く意識して背骨の内側を吸い上げていく。7. 肩甲骨の間 ⇒ 首の後ろ ⇒ 百会（頭頂部）まで吸い上げる。8. 百会まで来たら軽く息を止め、（エネルギーを）身体の前面を通して丹田まで下ろす（頭に上がったままにすると危険）。9. 両手を肩の高さに開く。10. 丹田から全身に向かってエネルギーを広げながら、ゆったりと息を吐いていく。息は細く長く吐いて、苦しくなったら息継ぎをして構わない。吐くときは、内臓をゆったりと緩めてやる。11. 身体を更に緩めながら、上体を再び前に倒していく。エネルギーはゆったりと足の中を通して下ろしていく。12. 足芯まで吐き切る。
＊円天（３～４分）1. 足芯を捉えたら、足芯からエネルギーを吸い上げていく。2. 膝まで吸い上げたら軽く手を組み、水を汲み上げるようにして更に吸い上げていく。3. 太もも ⇒ 丹田の順に丁寧に吸い上げる。4. 丹田に入れたら、肛門を軽く意識して背骨の内側を吸い上げていく。5. 肩甲骨の間 ⇒ 首の後ろ ⇒ 百会（頭頂部）まで吸い上げる。6. 百会まできたら軽く息を止め、身体の前面を通して丹田まで下ろす。7. 組んだ手を親w側に返しながらしゃがむ。腕は伸ばすが、肩を楽にしてあまり突っ張らない。8. 丹田から全身に向かってエネルギーを広げながら、ゆったりと息を吐いていく。9. 次第に足の中を吐き下ろし、最後は足芯まで吐ききる。10. 足芯を捉えたら、徐々に立ち上がりながら足芯からエネルギーを吸い上げる。息は鼻から細く長く吸う。なるべく下を見ない。11. 膝 ⇒ 太もも ⇒ 丹田の順に丁寧に吸い上げる。腕はゆったりと前に伸ばしたまま。12. 丹田に入れたら、肛門を軽く意識して背骨の内側を吸い上げていく。13. 肩甲骨の間 ⇒ 首の後ろ ⇒ 百会（頭頂部）まで吸い上げる。手は親指側に更に返して、頭の上まで持っていく（最後には手のひらは上を向く）。14. 百会まできたら軽く息を止め、（エネルギーを）身体の前面を通して丹田まで下ろす。15. 丹田から全身に向かってエネルギーを広げながら、ゆったりと息を吐いていく。手は大きな円の内側をなぞるようにやや指先を反らせながら、ゆったりと開いていく。16. ゆったりと足の中を吐き下ろし、足芯まで吐ききる。そして、最後に指先が下りる。
* 充足法
1. 足芯呼吸をすることによって、自然と四元（両手、両足の４ヶ所）が充足して生き生きとしている。そこに、更にエネルギーを集める（四元充足）。2. 四元が充足するにつれて、他の部分は空（エネルギーを無限に許容できる状態）になる。3. 身体の末端である四元から、中心部分に向けてエネルギーを広げていく。4. 全体をぼやっと捉えずに、細胞一つ一つにエネルギーを行き渡らせる（多元充足）。5. 隅々まで行き渡ったら、身体を更に内側から緩める（身体は液体の状態）。6. 丹田と両手の３ヶ所にエネルギーを集める（三元充足）。混沌とした身体に、再び秩序が戻ってくる。
